FXの練習方法は?2種類の練習方法のメリット・デメリット

2022/6/3

FXを始めようか検討している方の中には、「いきなり取引を始めるのは怖い」と感じている方もいるでしょう。できれば十分に練習してから、本格的に取引を始めたいというのが本音ではないでしょうか。

FXの練習方法には大きく分けて「少額での実践取引」と「デモトレード」の二つがあります。少額での実践取引とは、実際の資金を使って少額で取引を行う方法です。一方、デモトレードでは、バーチャルの資金で本番と同様の取引を体験できます。

本記事ではFXの練習が気になる方に向けて、2種類の練習方法のメリットやデメリットについて詳しく解説します。

そもそもFXとは?という方はこちらをご覧ください

FXのおすすめの練習方法:少額での実践取引のメリットと注意点

FXでは、少額からでも、実際の取引に参加することが可能です。ここでは、少額で実践取引をする場合のメリットや注意点について説明します。

FXの練習を少額の実践取引から始めるメリット

FXの練習を少額の実践取引から始めるメリットは以下の二つです。

パソコンの前でオッケーサインをする男性

1 積極的な取引で経験が積める

取引がうまくなるためには、経験を積むことが不可欠です。「習うより慣れろ」というように実践に勝る練習はありません。しかし、これからFXを始めようとしている方の場合、いきなり大きな資金で取引を始めて大きな損失を出してしまうと、資金が枯渇してしまい、経験を積めなくなってしまいます。

少額での取引にしておけば、1回の取引で大きな損失を出すリスクを低く抑えられます。積極的に取引を繰り返すことで、より多くの経験を積むことができるのがメリットです。

2 精神的に大きな負担がかからない

取引に慣れていない段階では、あらゆる場面で精神的な負担がかかるものです。FXには少額の資金で大きな金額を取引できる「レバレッジ」という仕組みがあります。たとえば、高いレバレッジで取引をした場合、利益も期待できる代わりに損失も大きく出る可能性があるため、精神的に大きな負担になります。買いまたは売りの注文をして決済していない状態(ポジションを保有している状態)では、常に値動きが気になってしまい、FX以外のことが手につかなくなってしまうかもしれません。

少額であればリスクが小さい分、精神的な負担を減らすことができます。松井証券 FXでは1通貨単位の少額で取引を始められます。

【関連ページ】業界最小!1単位から取引可能(松井証券 FX)

FXの練習を少額での実践取引で始める場合の注意点

実戦取引でFXの練習を始める場合の注意点を三つ解説します。

1 実際に損失が出て資金を失う可能性がある

少額であっても、実戦取引をしていることには変わりありません。全体的な損益をしっかりと把握し、証拠金とレバレッジ、損益の把握といったマネジメント能力を磨くことが重要です。冷静さを欠いて負けた分を取り戻そうと無理な取引を増やしてしまうと、せっかくの練習が台無しになってしまいます。

練習の一つとして少額での実践取引をする場合には、最初に投資する資金を勉強代と割り切ることも必要です。大前提として、生活に支障が出ない余剰資金の範囲で取り組むことが無難です。

2 リターンが少ない

高いリスクを取ればその分高いリターンを期待できる反面、少ないリスクならリターンも少なくなります。つまりリスクとリターンは比例するというのが原則1です。

少額で取引するとリスクが少ない分、得られるリターンは少なくなりますが、リターンが少ないからといって遊び半分に取引をせず、取引を上達させるという目的意識を明確にして取り組みましょう。

3 レバレッジを高めるとロスカットされやすい

少額で取引を始めた場合でも、取引金額を増やす目的でレバレッジを高くすることは可能です。例えば、1万円の手元資金で取引を始める場合に、レバレッジをかけずに1万円分の取引を行うことも可能ですし、10倍のレバレッジをかけて10万円分の取引を行うことも可能です。

ただし、レバレッジを高くすると「ロスカット」とよばれる強制決済が発動する可能性が高くなります。ロスカットとは、一定の損失を出した場合にポジションが強制的に決済される仕組みです。高いレバレッジで無理のある取引をすれば、損失が大きくなりやすく、ロスカットもされやすくなってしまいます。

ロスカット自体は、トレーダーの資金を守る仕組みのため、悪い制度ではありません。しかし、意図しないタイミングでロスカットされてしまうと精神的にダメージを受けますし、売り買いの継続的な練習になりません。したがって、練習期間に高バレッジ取引をする場合は、注意が必要です。

【解説動画】マネーサテライト「リスクはないの?(ストップロス注文とロスカットルール)」

FXのおすすめの練習方法:デモトレードのメリットと注意点

デモトレードを利用してFXの練習をする場合の、メリットや注意点について説明します。

貯金箱とお金に囲まれる男性

FXの練習をデモトレードで始めるメリット

デモトレードを利用したFXの練習には、二つのメリットがあります。

1 一般的には無料で利用でき、損失を出すリスクがない

デモトレードは、無料で使えるツールが多くなっています。スマホアプリで利用できるものもあるため、初心者にとって便利な教材です。

そもそも、初心者は取引の経験が浅いため、頻繁に損失を出すこともありえます。しかし、デモトレードではバーチャルの資金を使い取引を行うため、リアルな資金の損失を出すことがありません。損失が出なければ精神的な負担は少なくなるため、失敗を恐れず思い切ったトレードができるようになるでしょう。デモトレードを通して、自分なりの取引スタイルを模索したり、冷静に相場の分析をしたりできることがメリットです。

2 本番とほぼ同じ取引環境でトレードの練習ができる

一般的に、デモトレードはFX会社の本番口座とほぼ同じ環境でトレードができます。注文機能やチャート分析ツールなど、大部分が同じになっているため、リアルな資金で取引をスタートする際もスムーズに移行できるのがメリットです。

FXの練習をデモトレードで始める注意点

FXの練習にデモトレードを使う場合には、以下のような点に注意しましょう。

1 緊張感に欠けるため、ゲーム感覚になってしまう可能性がある

デモトレードはバーチャルの資金を使用するため、大きな損失を出しても痛みを感じにくいのが特徴です。その分、どうしても真剣に取引に取り組むのは難しくなりがちです。取引が雑になってしまえば、練習としてデモトレードをしている意味がなくなってしまいます。本番の取引になった途端に結果が出ないといったことがないように、真剣に取り組むことが大切です。

2 デモトレードの口座には利用できる期間や日時が決められているケースがある

デモトレードの口座には有効期限が設けられているケースもあります。有効期限を過ぎた場合、実際の取引に移行しなければなりません。

FXの練習をより効果的に行うポイント

FX取引の効果的な練習方法を具体的に紹介します。

1 高度な注文方法を試す

FXの注文方法といえば、成行注文や指値注文、逆指値注文などがありますが、これらを進化させた高度な注文方法も存在しています。IFD注文やOCO注文など、新規と決済、または利益確定と損切りを一度に行う注文方法です。
これらはやや複雑かもしれませんが、使いこなせると常時チャートを確認する必要がなく、忙しい時でも取引しやすくなります。練習段階で身に着けられると、取引の幅が広がるでしょう。

2 適切な取引スタイルを選択する

取引スタイルを明確にすることで、自身のライフスタイルや特性に合わせた取引が可能です。 スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードなど、それぞれの特性やリスク、メリットを理解し、自身に最適なスタイルを探すことが大切です。

3 損切りをマスターする

FX取引で損失を最小限にするためには、損切りの判断ができることも必要です。コツコツと利益を積み上げても、1回の取引で大きな損失を出してしまい、結果としてマイナスになってしまうこともあります。継続的な利益を得るためには、損切りのタイミングを理解することが欠かせません。

デモトレードと同時に少額での実践取引をするのがおすすめ

初心者でもパソコンでお金を増やせる図

FXの練習方法として、本番と同様の環境で取引ができるデモトレードはおすすめです。自己資金を使わないため、精神的な負担が少ない状態でFXの基本的な操作方法や取引の流れを理解できるメリットがあります。

一方で緊張感のない取引が続き、ゲーム感覚になってしまうおそれがあります。デモトレードのデメリットをカバーするためには、同時並行して少額でも実戦の場で取引をすることが効果的です。損失を最小限に抑えつつ取引の経験を積めるため、両方のメリットが活かせるデモトレードと少額実践のダブルシフトは初心者の方には特におすすめです。

<監修者>

木村佳子

<プロフィール>

一級FP技能士(国家資格)。NPO法人 日本FP協会上級資格CFP。IFTA国際テクニカルアナリスト連盟最上位資格MFTA®の日本で最初の女性取得者。早稲田大学大学院ファイナンス研究科専門職MBAファイナンス修士。日本ベンチャー学会。日本IR学会。生活経済学会。消費者行動学会正会員。YouTube 「木村佳子チャンネル」で資産運用情報を発信中。

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